ユーチューブが「著作権学校」開設、クイズ形式で違反ユーザーを再教育

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ユーチューブが「著作権学校」開設、クイズ形式で違反ユーザーを再教育

 米グーグル傘下の動画共有サイト「ユーチューブ」は14日、著作権侵害対策の一環として、著作者の許諾を得ずに動画を投稿したユーザーに教育を施すための「著作権学校」を開設したと発表した。ユーチューブに著作権侵害の報告があった場合、投稿者に対して著作権学校で著作権ルールについて学ぶよう求め、成果が確認されるまで新たに投稿できないようにするという内容。ユーチューブはまた、従来のヘルプセンターを刷新し、著作権に関するより広範な情報を提供する「著作権センター」を立ち上げたことも明らかにした。

 著作権学校ではアニメーションを使った教材とクイズが用意されており、ユーザーは著作権の基礎を学んだうえでクイズに答え、一定の成績を収めると課程を「修了」できる仕組み。クイズは「自分で購入したコンテンツであれば、ユーチューブにアップロードしても著作権侵害にはならない」などの設問に対し、正しいか、誤っているかを答える形式になっている。

 ユーチューブではこれまで、著作権侵害の通知を累積で3回受け取ったユーザーに対し、アカウントを停止する措置を講じていた。ただ、この方式では、2回目の通知を受けた後、長期にわたって合法的な動画投稿をくり返していたにもかかわらず、虚偽の著作権侵害報告で3回目の通知を受けた場合などもアカウント停止の処分となる。ユーチューブはこうしたケースを考慮して、今後は著作権学校で好成績を収め、かつ長期にわたり違反行為がないなど、一定の条件を満たしたユーザーに関しては、違反通知の履歴をアカウントから削除する方針を打ち出している。

(Los Angels Times, April 14, 2011)

(庵研究員著)

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