AP通信がコンテンツ使用追跡システム構築へ、ネット上での無断引用を防止

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AP通信がコンテンツ使用追跡システム構築へ、ネット上での無断引用を防止

 米AP通信は7月23日、ネット上での記事の不正使用を防ぐため、コンテンツの使用状況を監視するためのデータベースを構築すると発表した。APの全コンテンツにタグを付けて不正に使用されていないか追跡できる体制を整える。

 APは配信するコンテンツごとに日付や執筆者の署名などの識別情報と使用規約を登録し、アクセス情報を収集するためのビーコン(信号)を埋め込む。第3者によって記事の全文または引用がネット上に掲載されると、ビーコンが認識して自動的にAPに通知する仕組み。ただし、テキストや引用に手が加えられている場合は通知されない。

 データベースに登録されるコンテンツは当面テキストのみで、APは11月までにシステムを稼動させたい考え。2010年初頭には加入メンバーのコンテンツに対象を広げ、最終的に写真や動画も追跡できるようにする計画だ。

 APのシングルトン会長はデータベース構築の狙いについて「我々は優れたジャーナリズムが生き残り、繁栄するための手段を確立しようとしている。APの提唱するシステムは、ジャーナリズムがこれまで以上に独自性と信頼性を求められるなかで、報道機関がネット上で自社コンテンツを保護し、社会的な要請に応えるためのものだ」と説明している。

(MediaPost Publications, July 23, 2009)

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