グーグルが特許検索機能を拡充、先行技術の一括検索が可能に

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グーグルが特許検索機能を拡充、先行技術の一括検索が可能に

 米グーグルは15日、特許検索機能を拡充し、米特許商標庁(USPTO)に加えて欧州特許庁(EPO)に登録された特許技術も検索対象とする一方、個々の特許文書の閲覧ページで関連する先行技術を一括検索できるようにしたと発表した。

 グーグルが2006年に立ち上げた特許検索サイト「Google Patents」では、これまでUSPTOに登録されている特許しか検索できなかったが、グーグルとEPOが共同で進めてきた特許文書の翻訳機能を統合することで多言語対応を実現。EPOに登録された特許も検索可能となった。英語以外にフランス語、ドイツ語、スペイン語、イタリア語、ポルトガル語、スウェーデン語に対応しており、たとえばフランス語で登録された特許の文書はフランス語と英語の両方で閲覧することができる。グーグルは段階的に対応言語を増やす方針を示している。

 一方、個々の特許文書の閲覧ページには新たに「Prior Art Finder(先行技術ファインダー)」と呼ばれる機能が追加された。特許文書に含まれる用語やフレーズを入力して専用ボタンをクリックすると、Google Patentsのほか学術文献検索サービス「Google Scholar」、書籍の全文検索サービス「Google Books」から当該特許に関連した先行技術を一括検索する仕組み。特許を出願する際、当該技術の新規性を証明するため先行技術に関する膨大な情報を集めて検証する必要があるが、グーグルは新機能を活用することで一連のプロセスが大幅に簡素化されると説明している。

(Out-Law.com, August 15, 2012)

(庵研究員著)


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