米下院、特許法改正案を可決、「先願主義」への移行が柱

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 米下院は7日の本会議で特許法の改正法案を賛成多数で可決した。米国はこれまで先進国の中で唯一、最初に発明した者に特許を認める「先発明主義」を採用してきたが、これを最初に出願した者に特許を認める「先願主義」に移行するというのが改正法案の柱。上院の承認と大統領の署名を経て法案が成立すれば過去50年余りで最大規模の改革が実現することになるが、製薬業界などが先願主義への移行に強く反発しているほか、政府も法案の一部見直しを求めており、決着までには曲折が予想される。
 先発明主義では、たとえ特許を取得しても先発明を主張する第3者に訴えを起こされる可能性があり、米国で事業を展開する企業にとって大きな不安材料になっている。このため日本や欧州連合(EU)は米国に対し、一貫して先願主義への移行を求めてきた。米国内ではマイクロソフトやグーグルをはじめとするIT企業や金融大手が先願主義に支持を表明する一方、製薬業界や大学などは現行制度の堅持を訴えており、反対派は上院での審議に向けて今後ロビー活動を活発化させるものとみられる。
 改正法案にはこのほか、特許侵害に伴う損害額の算定方法や異議申立制度の手続きの見直しなども盛り込まれている。現在は特許侵害が認められる構成要素を含む製品全体の価値に基づいて損害額が算出されているが、新ルールでは問題となる構成要素のみが補償の対象となる。たとえばパソコンに使用されている半導体の特許が侵害された場合、特許権者にはパソコン全体ではなく、半導体のみの価値に見合った補償が支払われることになる。

(Washington Post, September 8, 2007)

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