IKEAがファンサイトに商標権侵害の警告書、ドメイン名と引き換えに広告掲載を停止

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 スウェーデンの大手家具チェーンIKEA(イケア)のファンサイト「IKEAhackers」の運営者が、IKEA側の圧力でサイトへの広告掲載を停止することに合意したことが明らかになった。IKEAはファンサイトのドメイン名「ikeahackers.net」が商標権の侵害にあたるとして、3月に使用停止を求める警告書を送付。その後の話し合いで、広告をいっさい掲載せず、純粋な非営利のサイトとして運営することを条件に、引き続きドメイン名の使用が認められたという。

 IKEAhackersはマレーシア在住の女性ブロガーJules Yap氏が2006年に立ち上げたサイトで、IKEAの家具を個々のライフスタイルに合わせてカスタマイズするためのさまざまなアイデアを写真付きで紹介している。同サイトは世界各地の熱心なIKEAファンの支持を得て巨大コミュニティに成長し、Yap氏はサイトの保守・管理に必要な費用を捻出するため、数年前から広告を掲載して運営費に充てていた。

 IKEAはこれに対し、ファンサイトがIKEAのブランド名やイメージを土台に成り立っている以上、広告収入を目的とするドメイン名の無断使用を認めることはできないと主張。速やかに使用を停止しない場合、商標権侵害で法的措置を講じると警告していた。

 Yap氏はIKEA側との話し合いで、IKEAhackersはIKEA製品の魅力を伝えるための純粋なファンサイトで、広告掲載はあくまでもサイトの運営費を賄う手段にすぎないと主張。しかし、「巨大企業と法廷で争うための十分な資金を確保できない」ため、最終的にドメイン名およびサイトの維持と引き換えに広告を排除することで合意した。6月23日が広告掲載の停止期限となっている。

 Yap氏は「自分は企業ではなく一個人で、明らかにIKEAの側に立つブロガーだ。過去8年間にIKEAhackersが大きく成長し、それに伴いサイト管理の手間と時間が膨大になったため、広告収入で運営費を確保しようとしただけだ。一方的に警告書が送られてきたことに深く傷ついた」と述べ、IKEAの対応を批判している。

 一方、IKEAの広報担当は英BBCの取材に対し、「当社は顧客に対して大きな責任を負っており、IKEAに対する信頼を裏切らないようにする義務がある。多くの消費者はどのサイトがIKEAと実際に関係があるか知りたがっている。営利目的で他社がIKEAの名前を使用すれば、消費者に混乱を与え、IKEAの権利が損なわれることになる」とコメントしている。

(Marketing Magazine, June 17, 2014 他)

(庵研究員)

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